第1回の「肩こり」に続く「自宅で理学療法シリーズ」の第2回は、これも悩んでいる人が多 い「腰痛」です。今回は腰痛に効くマッサージとツボを紹介します!実践してみてください。
自分でできる腰痛対策❶「経絡マッサージ」
中医学では、足の小指外側から膝の裏を通り腰部につながる経絡があるとされています。 腰痛の治療をするときは、身体の後ろ側の経絡(膀胱経絡)を利用します。
★踵から膝裏までマッサージしましょう。
(マッサージの仕方)特に踵の外側からふくろはぎの硬いところを筋肉が温かくなるまで、 優しくほぐしてください。図のように反対側の膝を立てて、その上にふくろはぎを乗せて 膝でマッサージをしてもいいでしょう。
自分でできる腰痛対策❷「つぼ押し」
腰痛のツボです。下記のツボのところを温かくなるまで、2〜3 分程度刺激をしてみまし ょう。
★威霊(イレイ)
手の甲にあるツボです。中指と人差し指の根本をたどった骨の真ん中です。
★承山(ショウサン)
膝の裏とくるぶしのちょうど中間にあります。つま先立ちをしてアキレス腱をふくろはぎ の方へなでて上げていくと、へこみがあるところ。
★女性は照海(ショウカイ)
内くるぶしのすぐ下のくぼんだところ。
★男性は申脈(シンミャク)
外くるぶしのすぐ下のくぼんだところ。
自分でできる腰痛対策❸「腰回し運動」
両足を肩幅まで開いて立ちます。つま先を開きすぎないように自然にしましょう。両手を 腰に当てます。膝が曲がらないように力を入れすぎず、また頭を動かさないようにして腰 だけをゆっくりと回転させます。
右回 10 回そして左回り 10 回、3〜4 回繰り返してください。
※回転しているときに筋が擦れ「ボキッ」と音がすることがありますが、ゆっくり力を入 れずに回転してください。
自分でできる腰痛対策❹「ストレッチ」
椅子に座ったままでできるストレッチです。椅子に座り、左膝を90度に曲げた左足の上 に、右足を図のように乗せます。背筋がまっすぐになるようにして、ゆっくり背中を足に 近づけます。このとき股関節に痛みがある時は無理せず、できるところまででストップし ましょう。
左右交互に(1回20秒:1日3回)繰り返しましょう。
あなたの今の腰の痛みはどのレベル?
【腰痛 危険度チェック】
1 じっとしていても痛む
2 お尻や脚が痛む・しびれる
3 脚のしびれがあって、長く歩けない
4 体を動かしたときに腰が痛む
5 ぎっくり腰になった・ぎっくり腰を繰り返す
①の「じっとしていても痛む」に当てはまる場合、重い脊椎の病気や内臓の病気の可 能性が考えられるため、危険度は大です。
②の「お尻や脚が痛む、あるいはしびれる」と、③の「脚のしびれがあって、長く歩 けない」のいずれか1つでも当てはまる場合、「腰部脊柱管狭窄」や「椎間板ヘルニ ア」など、腰の神経の障害が原因で症状が起こっている可能性があります。これらの 病気は進行することがあるため要注意です。早めに治療することをお薦めします。
④の「体を動かしたときに腰が痛む」場合、腰の椎間関節や筋肉などが原因の腰痛で ある可能性が高く、症状が悪化した場合、3 か月以上症状が続く慢性腰痛になる場合 があるので、早めの治療を開始したほうがいいでしょう。
⑤の「ぎっくり腰になった、ぎっくり腰を繰りかえす」
ぎっくり腰になったら、起き上がることも困難な痛さが伴うので、早めに受診をして痛み を軽減する治療をし、安静にすることが大事です。
また、何度もぎっくり腰になる人は、基本的には腰の動きをうまくコントロールできてい ないことが原因です。ぎっくり腰を繰り返すと、関節を支える靭帯などが緩くなるので、 ぎっくり腰が治っても元に戻ることは難しくなります。 そのため、このぐらつきを筋肉 でしっかりと支え、コントロールしていくことが、ぎっくり腰の繰り返しを止める大きなポイントとなります。当院では運動療法も治療プランに入れ、ぎっくり腰の再発を防ぐ治 療も行っています。
今回ご紹介した「腰痛の治療」は当院の古川先生と Jhon 理学療法士が実施しています。 古川先生の診察は、黄浦クリニックと虹梅路クリニックで、John 理学療法士生の診察は 黄浦クリニックで、夜 20:00 まで受けられます。
土曜日でも診察が可能ですので、腰痛でお悩みの方は、一度相談してみてください。 お問い合わせをお待ちしています。
★保険についてのご質問や、治療期間はどのくらいかかるの?漢方薬は苦いの?
など、なんでもご質問ください!