2021年から続いていた修繕工事を終え、上海市松江区の上海天文博物館が4月28日(金)より一般公開されます。
上海天文博物館の前身は、1900年にフランスのカトリック・イエズス会によりヨーロッパの建築様式で建てられた佘山天文台で、中国で最も古い近代天文台として知られています。
その後、1962年に上海天文台佘山工作站と名称変更され、天文研究の重要拠点として活躍しました。2004には上海天文博物館として生まれ変わり、今回の修繕工事を経てリニューアルオープンしました。
上海天文博物館の見どころ
百年望遠鏡
上海佘山天文台の目玉とも言える40mm双眼屈折式望遠鏡は、1900年に建造されました。今回の修繕により、ドーム型の建物全体とともに100年以上前の原型をとどめています。
山と天文の没入式体験
「印象佘山」のマルチメディアエリアは、佘山と天文を融合した没入式体験のギャラリーとなっており、上海天文博物館の特色の一つです。山の岩肌の模型をスクリーンとし、佘山の100年に渡る天文観察の歴史を振り返ります。
サビが物語る歴史の軌跡
博物館1階の長廊下の壁には、時間軸に沿って100年の歴史に関する展示が掲げられています。展示パネルには、展望台ドームから取り外された錆びた鉄板があしらわれ、過ぎ去った年月を物語っています。
天体図室
当時の内装を復元し、百年望遠鏡の背景を深く掘り下げています。ここでは当時、国際天文学界が国際協力を開始するきっかけとなった、天体図プロジェクトについて紹介しています。このプロジェクトは 11 等級以上の星の正確な位置を記した星図を作るのが目的で、リニューアルされた天体図室では、佘山が100年以上の歴史でどのように関わってきたのかを展示しています。
国際経度共同観測に参加する百年子午儀
今から98年前に購入された子午儀は、1926年と1933年の2回の国際経度測量に参加しています。 中国が国際経度測量に参加した先駆け的存在です。
百年建築の原型を展示
主な建築物に使用されていたレンガや天文台のドーム部分に使用されていた鉄板なども展示されています。異なる年代の姿を比較できるようにするため、天井にガラス窓を2ヶ所開け見やすくしています。
百年前の姿を再現
百年前の姿を残すため、内装も外装もきれいに修復。佘山の山頂から見渡せる景色も格別です。
佘山周辺には100年の歴史を有する佘山天主教堂や国家森林公園、佘山老街、泗泾古镇など、さまざまな観光地があるので、週末佘山の観光地巡りをしてみるのもいいかもしれませんね。
名将 | 上海天文博物馆 |
住所 | 松江区佘山国家森林公园内佘山山顶 |
開放時間 | 8:30-16:30 |
予約方法 | Wechatで「上海天文博物馆服务」を検索し予約 |
予約枠 | 8:30-12:00、12:00-16:00 各500名 |
料金 | 大人12元(1.3m以下の自動、正規の学生、70歳以上の高齢者は8元) |
出典元:乐游上海 上海天文博物馆明天正式对公众开放啦!