もしも同じマンションに陽性者が出てしまったら… そんな時の「新型コロナ感染予防方法」

今、上海では、連日PCR検査や抗原検査を実施し、陽性者の早期発見をしようとしています。また毎日2万人前後の無症状の陽性者が発表となり、自分達の住むマンションにも、いつ陽性者が出てもおかしくない状況になってきました。

もし、自分が陽性者になってしまったら、それこそ大変…と思っている方も少なくないと思います。
では、もし自分達の住むマンションに陽性者が出てしまったら、自分が感染しないためにどのような対策をすればいいのでしょうか？

今日は、自分の住むマンションに陽性者が出てしまった際の、具体的な「コロナ感染対策」を古川先生にまとめてもらいました。

※一部、上海市が発表している『新冠肺炎疫情予防家庭消毒指導マニュアル』も参考にしています。

まずは、どのような条件で感染することが多いのかを復習しましょう。

新型コロナウィルス感染症は、主に…

○飛沫(ひまつ)感染
○接触感染
○マイクロ飛沫(エアロゾル)感染
以上により伝播すると考えられています。

飛沫感染とは？

感染した人の咳・くしゃみ・つば・鼻水など飛沫(とびちったしぶき)の中に含まれているウイルスを口や鼻から吸い込むことにより感染することです。会話時のしぶきは、1~ 2 メートルまで届きます。

接触感染とは？

握手やハグなど感染者に直接触れて感染する場合(直接接触感染)と、ウイルスで汚染した場所を触ることで感染する場合(間接接触感染)があります。

汚染した場所を触ってウイルスが手についても、それだけでは感染しません。ウイルスがついた手指で鼻や口や目に触れることで、粘膜を通じてウイルスが体内に入り感染します。

感染者がくしゃみや咳を手で押さえた後、その手でドアノブ、スイッチ、手すりなど周りの物や場所に触れるとウイルスがつきます。他の人がその物や場所を触るとウイルスが手につき、その手で口、鼻、目を触ることで粘膜から感染します。

マイクロ飛沫感染とは?

換気の悪い密閉された空間では、5 マイクロメートル未満の粒子が数時間、空気中を漂います。また、マイクロ飛沫は 2 メートル以上離れた距離にも届きます。

この条件を踏まえた上で、それぞれのシチュエーションに分けて、古川先生に感染予報対策を解説してもらいました。

みなさん、参考にしてください。

Q 同じマンション（小区）の住人に、新型コロナウィルス感染症の陽性者がいると診断されました。私たちは自宅でどのように消毒・予防をすればいいでしょうか？

Aもし、小区内で陽性者が出てしまった場合、まず、部屋の換気をよくすることを心がけてください。ウイルス感染には条件があり、生体感染を引き起こすには、必ず一定のウイルス数に接触しないと症状は出ないので、空気中のウイルス濃度が低い場合には、感染を引き起こすことはありません。

そのためもし同じ小区内で陽性者がいると診断されたら、家の中を清潔に保ち、風通しを良くして、ウイルスを家に充満させない事が大切です。

窓は閉め切るのではなく、1日に2〜3回、1回に20分〜30分は換気をした方が感染のリスクは少なくなります。
また、空気の排気口が内から外に向かって出ている換気扇や外気導入型のエアコンなどがあれば、換気扇やエアコンを1日に数回点けて部屋の中の空気を外に排出するのも1つの手です。

Q 排水口からウィルスが侵入してしまう…という噂を聞きました。どのように対応すればいいでしょうか？

A建物の構造上、下水道の排水口を通って伝播するリスクは極めて低いと考えられます。

しかし予防のために小まめに排水口（例えば台所の流し台、洗浄槽、洗濯機の排水管、ベランダの排水管等）に定期的に水を流しておきましょう。

また、毎日、使っていない排水口には、感染予防期間中だけは栓をしたり水を溜めておく、またテープなどで栓しておくと安心でしょう。
ただし、雨の日など排水が必要な時は栓を外すように注意してください。

Q PCR検査などで外出した際、帰宅後どのように消毒すればいいでしょうか？

APCR検査などで、マンションの住民が一同に集まる場合は、注意が必要です。必ず、前後、1mの幅を開けて列に並び、必ずマスクや（あれば）手袋を装着するようにしましょう。

また、検査後、部屋に戻ったら、直ちにアルコール消毒などで手を消毒しましょう。

着ていたジャンバーなどは脱いで、軽く叩いてから風通しのいいベランダなどに干しておきます。脫いだ靴は玄関に置いて、靴の表面に消毒液を吹きかけるか、消毒剤で湿らせた布で拭き取りましょう。
次に「石けんやハンドソープ」で両手を清潔にします。マスクを耳紐の所から外し、再使用する場合は乾燥して風通しの良い所に吊り下げます。