
上海のリニアモーターカー(磁浮線)が、外国人旅行者の利便性向上を目的とし、海外クレジットカードによる非接触型決済などの新しい支払い機能を試験導入を開始した。これにより、海外から訪れる旅行者が空港到着後すぐに快適な移動を実現できる環境が整備されつつある。
多様な国際的支払い手段に対応
今回の試験導入では、外国人旅行者が利用する主要な国際ブランドのカードに対応している。Visa、Mastercard、American Express、JCBなどの非接触型ICカードによる決済が利用可能で、さらに銀聯(UnionPay)やスマートフォン決済(Apple Pay、Google Payなど)にも対応している。これにより、これまでよりも幅広い選択肢が旅行者に提供される。
また、デジタル人民元のハードウォレットも利用可能で、電池切れやネットワーク不通時でも使用できるという利点があるため、利便性がさらに向上している。
なお、銀聯と国際ブランドの両方のロゴが付いたデュアルブランドカードの場合、銀聯を優先して決済が行われるよう設計されており、スムーズな支払いプロセスが可能だ。この仕組みにより、改札での混雑を軽減する効果が期待されている。
簡単な利用手順
この新機能を利用するために特別な登録は必要ない。非接触型決済機能が有効なカードであれば、改札でカードをかざすだけで通行可能だ。スマートフォンでの決済を利用する場合については、アプリの最新バージョンにアップデートしておくことが推奨される。
万が一支払いに問題が発生した場合でも、リニアモーターカーの各駅にはサービスセンターが設置されており、スタッフが適切に対応してくれる。また、現金やPOS端末を利用したチケット購入も可能であるため、支払い手段が限られている旅行者にも柔軟に対応できる。
上海の国際化に向けた取り組み
今回の試験導入は、上海が訪れる外国人旅行者にとってより快適な環境を提供する取り組みの一環である。リニアモーターカーがテストケースとして選ばれたことで、今後、上海の地下鉄ネットワークにも同様の機能が展開される可能性がある。
この試験導入が成功すれば、上海の軌道交通はさらに便利で利用しやすいものとなり、旅行者にとって快適な都市交通のモデルケースとなることが期待されている。
出典元:上海徐汇微信公众号