寒くなるとおいしくなってくるのが、ほうれん草。
根っこの赤いところの甘さが大好きです。
今回ご紹介するのは、我が家では定番の、ほうれん草料理。
ギリシャやトルコでよく食べられている、ほうれん草のヨーグルトソースです。
ほうれん草をたっぷり食べることができますよ。
クタクタに茹でると旨味が出る
実はこの料理、1990年代に料理教室を始めた頃にご紹介したら、半分以上の人が
「食べられません」
だったんです(涙)。
ところが2010年代になってからは
「すごく美味しいです」
「目から鱗」
といった評価に、、、。
日本人の味覚も変わってきたということなのでしょうか。
欧米を旅して、青菜やインゲンなどがクタクタに煮てあることに違和感を感じたことがある方も多いのではないでしょうか。
以前、フランスで民宿に泊まったときに、インゲンが大皿いっぱいでてきたのですが、はじめ「これ何?」と思ったくらい、まっ茶色でした(笑)。
イギリスびいきの作家・林望さんは、「クタッとなるまで茹でることで、はじめて旨味がでる」と、ある本に書かれています。
日本では青菜はシャキッと茹でるのが「正解」とされますよね。文化の違いです。
実は、「食の探偵団」というワークショップで、シャキッと茹でたものとクタッと茹でたものとを食べ比べてもらったところ、「ほうれん草が苦手」という子どもたちの中に、「クタッと茹でたのなら食べられる」という子が結構いたのです。
実際、「ウチの子はほうれん草が嫌いだったんですけど、クタッとゆでたのは好きと言って、食べるようになったんです」との報告を3人の方から受けました。
旬の野菜は栄養価も高く、省エネにも
上海に足繁く通っていた頃は、ヨーグルトが常温に置かれていて「これは明らかにまずいでしょ」と思うものも売られていましたが、今はどうなのでしょうか。
明治のヨーグルトが売られるようになって、当時上海で現地の高校に通っていた息子が喜んでいたのを覚えています。
我が家ではこの料理、今季すでに1回作りました。旬の野菜を食べるのは、価格も安く、美味しく、栄養価も高くなります。でもさらに実は、省エネにもなるんです。本来の生育期でない時期に野菜を育てようと思えば、肥料や農薬、ハウスなどを使うことになるので。
ほうれん草のヨーグルトソース、試してみてくださいね。
ギリシャ風ほうれん草のヨーグルトソース
パンにつけるなどしてどうぞ。
[材料]
- ほうれんそう一把(200g程度)
- オリーブオイル大さじ1
- 玉葱みじん切り(小)1個分
- 塩・胡椒各少々
- A[プレーンヨーグルト 200ml、おろしにんにく1/2かけ分、塩少々]
- B[パプリカパウダー少々、オリーブオイル適量]
[作り方]
- 塩少量を入れた水を沸騰させ、ほうれんそうをクタッとするまで茹でる。
- フライパンにオリーブオイル、玉葱、塩ひとつまみを入れて全体を混ぜる。
- オリーブオイルが全体に回ったら大さじ4ほどの水(分量外)を加えて蓋をして弱火で10分ほど火を通す。途中焦げそうになったら少量水を足す。
- 1の水気をよく絞り、包丁で滑らかになるまでたたく。
- 3の蓋をとり、水気を飛ばすように炒めたら、4を加え混ぜ、塩・胡椒で味を調える。
- 5のあら熱がとれたら皿に盛り、Aをあわせたソースをかけ、仕上げにBをふる。
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