
「中国四千年の「中医学(漢方医学)」の理論をベースに、中医学ドクターが季節に応じた薬膳料理レシピをお伝えする「カンタン!薬膳料理」シリーズ!
5月、今回の薬膳料理レシピは、これから来る梅雨季節に「むくみ対策!」がテーマです。
梅雨入り前から、湿気によるからだの不調に注意!
梅雨が近づく 5 月は、徐々に湿気が多くなってくる時季。からだの中も余計な水分がた まり、だるさやむくみが出やすくなります。

通常、体内に取り入れた水分は「脾」から「肺(中医学では肺は皮膚体表と関連すると考 えます)」と「腎」に送られ、体表や膀胱から汗や尿となって体外に排出されます。しか し、「外湿」が多い(湿度が高い)状態では、体表からの汗の蒸散機能が低下し、体内に 水分が溜まってしまいます。すると、「腎」の水分代謝が追いつかなくなり、血液中に過 剰になった水分が、血管外に滲み出して、むくみが出てしまうのです。
このように、湿邪が「脾」と「腎」に負担をかけることで、梅雨時の独特の不調が引き起 こされているのです。

梅雨本番に備え、「脾」をいたわり、からだの巡りをよくし、「湿」をからだの外に追い 出す習慣をつけましょう。それには、「脾」の機能を高める「健脾(けんぴ)」、「湿」 を排出してくれる「利水(りすい)」効果の高い食べ物を取り入れることが大切です。 そこで今回は、むくみ対策に利水効果のある、薬膳レシピをご紹介します。
湿気から身を守る薬膳料理で、むくみ体質にならないようにしよう!
むくみ対策!「薬膳料理」レシピ
「米のとぎ汁を使った、冬瓜コーンスープ」

【材料】2人前
・コーン缶・・・ 100g
※コーン缶詰が購入できなかった場合は、とうもろこしを茹でて粒をそいで使っても大丈 夫です。
・生クリーム・・・ 50g
・コンソメ・・・ 5g
・米のとぎ汁・・・ 300cc ※お米はこのレシピには使いません。
(米は最初、軽く洗うだけですぐに水を切り、2 回目にしっかり研ぐようにしましょう。今回はこの 2 回目のとぎ汁を使用します)
・冬瓜・・・ 100g
(3cm 角程度に切っておく)

【作り方】
❶コーン缶・生クリーム・コンソメをミキサーにかけます。

❷鍋に米のとぎ汁を入れて沸かし、冬瓜を入れて煮ます。

※アクが出たら、その都度取り除いてください。
❸冬瓜に火が通ったら、①を入れてひと煮たちさせます。

❹器に盛り、バジルか、パセリをトッピングして出来上がり!

古川先生による薬膳食材講座

今回、レシピ監修をされた古川先生に、身体を温め免疫力を UP させる食材を教えても らいました。
とうもろこし

夏が旬の野菜です。とうもろこしは、熱を冷ます効果のあり、「袪湿」作用や「利水」作 用があるとされ、身体の中にある余分な熱、水分、湿気を取り除きます。ほかに脾胃の機 能を高めて消化吸収機能を改善し、食欲を湧かせる作用もあります。なので体に熱がたま り、尿の出が悪く、むくみがちな時などにいただくと良い食材です。 ただし食べ過ぎる と、胃に負担がかかり消化不良になりやすい側面がありますのでご注意を。
冬瓜

冬瓜も体の余分な熱を取り除く働きがあり、利尿作用をもつので、むくみや夏バテ予防が 期待できます。
冬瓜と書かれていますが、これも夏が旬の野菜です。ほかにも潤い効果、脂質代謝改善、 美容効果など、多岐にわたる効能があります。 ただし、体を冷やす性質があるため、冷 え症の方や妊婦さん、脾胃虚寒の方は摂りすぎに注意が必要です。
米のとぎ汁

米のとぎ汁には、ビタミン・ミネラル・セラミド・油分・たんぱく質などといった栄養素 が溶け出ているといわれています。そのため、米のとぎ汁は疲労回復効果をアップしてく れます。また、米のとぎ汁のアミノ酸や脂質が野菜のうまみ成分を引き出したり、調味料 の味を染み込みやすくしたり、野菜をやわらかくするなどの効果を生み出すともいわれています。
上記の食材は、今回紹介した「冬瓜のコーンスープ」にも入っているので、是非、作って みてくださいね!
ドクターからの一言
中医学では、「人間は自然界の一部であり、自然と共存しながら生きている。そのため、 自然界の影響をとても受けやすい」という考え方があります。 日本同様に中国にも季節 があり(春・梅雨・夏・秋・冬)、各々の季節には特徴があります。しかし、私達の身体 が何らかの原因で免疫力が低下していると、これらの季節の特徴は「邪気」となって私達 の身体に侵入し健康を阻害してきます。

特に梅雨の季節は「湿邪」という邪気が身体に侵入してきやすくなります。ですので、梅 雨の時期は、下記の「脾」をいたわる「健脾」、「湿」を排出してくれる「利水」効果の 高い食べ物を積極的に取り入れましょう。
~「脾」をいたわる「健脾」の食材~
大豆、いんげん豆、ひよこ豆、じゃがいも、枝豆、オクラ、なす、人参など
~「湿」を排出する「利水」の食材~
小豆、大麦、アスパラ、いんげん、キャベツ、枝豆、ココナッツなど
「健脾」と「利水」をバランスよく取り入れよう
「健脾」の食材は、ふだんから意識して取り入れると、むくみやだるさの予防になりま す。むくみが出てしまったときには、「利水」の食材を積極的にとるのがおすすめ。調理 法や組み合わせは気にしなくていいので、上記の食材を日常の食事に取り入れましょう。 またこの時期は、「脾」を傷つけ、「湿」を増やしてしまう、冷たいもの、生ものは控え るようにしましょう。

今回、レシピ監修をされた古川先生の診察は、黄浦クリニックと虹梅路クリニックで、夜 20:00まで受けられます。

土曜日でも診察が可能ですので、この時期の浮腫み症状でお悩みの方は、西洋治療や薬膳にも詳しい古川先生に一度相談してみてください。
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