
皆様もニュース等でご存知かもしれないが現在、中国全土でコロナウイルスの再拡大が発生し昨日より上海は地域ごとに封鎖となった。筆者の地域は現在該当地域であり、交通機関も停止してる。
既に多くの会社が在宅業務となっている。2020年ウイルス発生時にも似た様な厳しい管理体制へと近づいている現在、上海はどの様な状況で生活にはどの様な影響があるのかをお知らせしたいと思う。
その①「突発的なビルの封鎖」
現在の地域封鎖前にはビル封鎖がよく発生していた。これは筆者自身も経験したのだが、感染者と同じ地域にいた場合にも急なビル封鎖や緊急隔離となる場合がある。北京でもこれは厳しい様であるビルで感染者が発見され、同じビルのジムにいた知り合いも12日間自宅隔離(もちろん同居している家族も同様)となった。
筆者が務める会社もシフト制を始めていたある日、出社しようと思った同僚がビルの敷地に入れない、という連絡をくれた。情報を集めてみると会社が入っているビルの敷地内で感染者が発見された為、敷地全体が封鎖されたということだった。
敷地には入れるが、出られない、という状況である。
ある程度この様な話があることは知っており、最悪の場合にはPCR検査で2回の陰性が出るまで48時間出ることはできない、といった場合も報告されていた。
筆者の場合、感染者は隣のビルだった様でなんとか3時間後に解放されたが同ビルにいた人たちは上記の様な隔離にあった様だ。
その②「繰り返されるPCR検査とマンション封鎖」
これも住んでいる地域や感染者の有無により状況は異なるのだが、コロナ拡大が始まってからかなりのマンションが封鎖されており、マンションから出られない方々も多い。封鎖は早ければ前日に通知される場合もあるのだが、朝起きて会社行こうとしたら封鎖されてた・・・・という様な場合もある。
よくあるパターンが2日間封鎖され、その2日間で全住民のPCR検査、特に問題なければ封鎖解除となるが、ある同僚のマンションでは封鎖解除されないどころかPCR検査が連日の様に続き既に7、8回目となっている様な人もいる。
筆者の場合は1回のPCR検査を受けただけでその間の封鎖もなかった。感染者の有無により大きく対処が変わっているのだ。
その③「食材宅配サービスが使えない」
現在、宅配サービスも使いにくくなっている。中国の場合、マンションの封鎖にかかわらず日々の食材の買い物も宅配サービスを使用することが多い。この様な配達サービスが停止しており、現在使用できるものは非常に限られている。
「家の食材がなくなってきた・・・」という様な投稿も目にすることがある。マンションから出られない場合は確かに死活問題となる。
その④「住民同士による助け合い♡」
これはもちろんコロナ以前からあるが、日本では経験したことがないのでご紹介。
中国のマンションでは同じ棟に住む人たちの微信(日本のLINE的なチャットツール)のグループチャットが存在することがある。これは中国で暮らしていて筆者の場合は全てのマンションで存在していた。
日本の場合、個人情報云々で厳しいのでこの様な事はなく、中国に来た時に少しカルチャーショックだった。
現在のマンションにはもともとこの様なグループチャットはなかったがPCR検査の実施を目的に筆者の住むマンションでもグループチャットができている。
もちろん主な目的はPCR検査の日時を知らせるものだが、その後も色々な会話が生まれるのである。
例えば・・・
A「マンション入り口の車は誰の?すぐどけて!」
B「おー了解了解」
A「最近ずっと在宅ワークだから14階の人、あんまりうるさくしないで!」
B「ごめんなさい、子供が体育のオンライン授業なんです、注意します。」
A「あーそうなんだ!子供達家にいると大変だよね、大丈夫大丈夫!」
A「PCR検査の結果出たよ! みんな見た??」
B「見た見た!陰性だったから良かったよ!」
C「え、どこから見るの教えて〜」
D「このビルはみんな陰性だから封鎖されないんだね!おめでと〜」
A「このマンションが封鎖されないからまた今日も出社だよ・・・・」
B「いつ封鎖されるんだろねw」
まあ日常のこの様な会話がされており時に喧嘩の様になる場合もあるが・・・だいたいはほっこりもする様な会話が続いているw
個人情報云々の話は置いといてこれは個人的にとても良いコミュニケーションだなと感じている。
また、昨日から封鎖された筆者の住んでいるマンションでは住民同士の物々交換やプレゼントも行われ始めた。
A「誰かパスタとコーラを交換してももらえませんか?」
B「OK!じゃあエレベーターに入れてあなたの階に送るから取ってね!」
おお!やはり直接は接触せずにエレベーターを使用するのか!ということも非常に面白い。
他にも
A「ホットワイン飲みたいけどワイン買うの忘れちゃった・・・」
B「私の家にたくさんあるからあげるよ、エレベーターに入れてあなたの階に送るから受け取ってね!」
以下は実際の画像

A「ワインオープナーも無かった!どうしよう・・・・」
C「ドアの外に置いたから使って良いよ!」
※以下は実際の画像

という様なやり取りもある。
エレベーターの床は綺麗なの・・・玄関に直接置いてるじゃん・・・
いや、そんな野暮は言いっこ無しだ、誰も悪く無い。
全ては親切心から生まれた行動なのだw
しかしワイン2本は若干羨ましい・・・
そして昨日、なんと筆者のお隣さんが突然、肉と野菜等の食材を届けてくれたのである。これまでにお隣さんとのコミュニケーションはほぼ0であった。
しかしあちらは筆者が中国人ではないことをなんとなく知っていた様で、封鎖された影響で食材が買えていないのではないかと心配して持ってきてくれたのである。これには本当に感動した。

コロナで失ったものだけに目を向けがちになるが、この様な人の暖かさに気づく機会になったことにも目を向けたい。
そして中国では大変な時期がまだ長引くと思うが、毎日変わっていく状況の中で対応している関係者への感謝も忘れない様にしたい。

ライター:Taro Nozawa
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