日本でもメルカリなどで招待枠が売買されているケースが有るようですが、中国でも淘宝や闲鱼で50〜98元(2021年2月8日現在)で売買されており、特に新しもの好きの間で話題になっているようです。
2月9日現在では淘宝では検索しても出てこなくなりました(闲鱼だと今朝の時点ではまだ検索できました)。
左が淘宝、右が闲鱼での販売価格(2021年2月8日現在)
2月2日、中国の対話型ポッドキャストプラットフォームの「荔枝」がNASDAQで高騰し、日中の上げ幅は一時90%を超え、当日終値が41.37%上昇し、5.16ドルで取引されました。2月4日の終値は14.49ドルを記録しています。市場価格は3.4億ドルを突破し、11ヶ月近く連続で高値を更新しています。ただ、Clubhouseの10億ドルの評価額と比べると、今はまだ大きな差があります。
2020年1月、「荔枝」は目論見書の交付時にグローバル化のビジョンを打ち出し、同年10月に米国でTiyaを立ち上げています。さらに、求人プラットフォームの情報によると、「荔枝」は海外で多くの人を採用してスタッフを増やそうとしています。
荔枝の求人情報 出典元:Boss直聘、LinkdIn
また、ライブ配信メディア「映客」の香港市場での株価は2月3日の終値が2.83香港ドル、市場価格はおよそ57億香港ドルとなり、2018年10月以来の高値を記録しています。
実はClubhouseの形態は中国ではあまり目新しいものではなく、YY语音やWeChatグループでボイスチャットする感覚と少し似ています。
しかし、マーケット上でClubhouseの比較対象としては、「荔枝」の傘下で海外マーケットに焦点を当てているTiyaがよく引き合いに出されます。
実際には、これらのアプリは性質とユーザー層において明らかな違いがあります。
性質の違い
■Clubhouseの場合
ポッドキャストやパーティの概念をメインにしており、不要なものを極限まで削ぎ落としています。ビデオ、文字、画像などの送信はできず、純粋に話をするだけで、録音をすることは原則禁止されています。
■Tiyaの場合
Clubhouseとは違いSNS性を重視しており、他のユーザーと友達になると、プライベートでさらなるコミュニケーションを行うことができます。また、ユーザーは、自分のページにフィードを投稿することも可能です。
ユーザーの違い
■Clubhouseの場合
登録は招待制のみとなっており、携帯電話のショートメッセージで招待を送る形式を採用しています。初期の段階では芸能人やセレブなどの層が多く、電話番号を知っている人のみ招待できる厳格な「招待制」の下で類似するユーザー層が増えていったため、全体的にエリート層が多くなっています。
■Tiyaの場合
ユーザー層は比較的大衆化され、若くて社交性が強い層が多く、趣味を通じてユーザーが集まっています。現在はゲームや歌などの若者が好きなシーンを選び、好奇心旺盛で新しいものが好きな若者が多くなっています。
録音機能もアーカイブもなく、自由に議論ができ、エリート層が集まるという性質上、中国に関する政治的な議論が散見されていました。
中国ユーザーの間ではいずれ規制対象になるだろうと予想されていましたが、ついに2月8日の夜から規制対象になったようです。
そうなると、今後は荔枝の傘下にあるTiyaの動向が気になってくるところです。Clubhouseを更にブラッシュアップして使いやすくなったClubhouseを超える国内版アプリが出てくるのも、時間の問題でしょう。
記事出典:https://m.thepaper.cn/baijiahao_11141193を一部翻訳・再構成